ゲイリー助川エッセイ集

気まぐれにエッセイを書き綴ります♪

口癖は災いとともに

 激痛に耐えきれず肛門科に向かった僕であったが、どこに病院があるかを調べているときに面白い話を2つ見つけたので紹介したい。

 1つ目は外国語だ。

「肛門」をイタリア語では「ano」というらしい。発音は「アノ」。これを知って僕はイタリアに行くのはやめたほうがいいなぁと思った。なぜなら口癖が「あの〜」だからだ。

 例えば、イタリアで道に迷ったとき、見知らぬイタリア人に

「すみません、あの〜(肛門)」

もうこれで相手は怒り出すか、走って逃げ出すことだろう。「あの〜」の一言でいつまでも迷いっぱなしになってしまう。

あるいはイタリアの結婚式、イタリアではなくとも日本で大勢のイタリア人を招いた結婚式を想像してほしい。

「それでは新婦の上司にあたります〇〇様より祝辞を頂戴いたします。〇〇様よろしくお願いいたします」

「ただいまご紹介に預かりました○○です。あの〜(肛門)・・・この度は・・」

この地点でイタリア人はざわつくことだろう。この後の渾身の挨拶の中でも頻繁に「あの〜」が入ってきたら気になりっぱなしだ。ドリフだったらちゃぶ台に志村の額があたっているに違いない。これからイタリアに行こうという方は注意が必要で、ちなみに「あの〜」はスペイン語も同じなので本場スペイン、もしくは南米に行かれる場合は注意が必要である。

 お次は中国語で、肛門のことを「gangmen」という。中国語を勉強された方はおわかりだと思うが中国語はピンインという発音表記法で勉強するのが一般的で、「gangmen」もそのまま読むと「顔面」になるが、実際に発音すると少し異なる。でもまあ顔面は顔面。

例えば、少し日本語をわかり始めた中国人が

「痛い、痛い・・・gangmen・・」

これで受け取る日本人の僕たちは顔面神経痛などを想像して、彼を神経内科耳鼻咽喉科に行くことをおすすめするだろう。でも実際彼が行かなくてはいけないのは肛門科なんである。

「肛門」以外でもこういった系のたくさんの言葉があるだろう。外国語圏に行く際は注意していきたいところだ。

もうひとつの話は次回にしようと思う。